第1回大学入学共通テスト英語readingについて

1月16日に第1回目の大学入学共通テストが行われました。
私もその日に問題を入手し、解答・分析をし、他の先生方と色々と意見交換をしました。

その上で、共通テストの英語について思うことを書いていこうと思います。

今回は英語readingについて書いていきます。

率直な感想

問題を解いて分析した率直の感想は、

「解答の根拠を探しづらい」

「パラフレーズが多用されている」

ということです。

「解答の根拠を探しづらい」に関しては、解答を導く際に参照すべき箇所が2箇所・3箇所と必要になる問題もあり、それらを見つけるのに時間がかかります。

従来のセンター試験では、「本文の第1段落を読めば、問1が解ける」というように、解答根拠を探すのが簡単だったのですが、共通テストではそうはいきません。本文+図表+グラフ等の情報を複数組み合わせて解答を導き出す必要があります。

また、パラフレーズ(言い換え)も多用されていました。簡単なものではa week(本文)= seven days(選択肢)というものでしたが、巧みなパラフレーズもありました。その点で苦しんだ受験生も多かったと思います。

ですが、パラフレーズに関しては私が日々の授業で最も強調し説明しているポイントなので、受講した生徒は良く出来たのではないかと思います。 私がアドバイザーを務める学習塾でもパラフレーズを徹底的に鍛えるように指導して、その視点からテキストを作成しているので、試験の結果に手ごたえがある生徒が多かったようです。実際、共通テストを終えた生徒からは下記のように連絡があったそうです。

この生徒はreadingが約9割、listeningも8割を超えました。
高校1年生から3年間塾に通っている生徒だそうです。

実際、スキャニングとパラフレーズはとても大切で、それらをどう指導するかで、生徒の点数の伸びは変わってくると思います。逆に、文法問題や精読ばかりしていると今回のような問題では点数は伸びないでしょうね。

*文法や精読が悪いわけではなく、指導のバランスが大切です。そのバランスが悪いと共通テストも二次私大も中途半端な結果に終わってしまうと思います。実際、文法や精読は難関私大・国公立には必須な知識ですしね。

SNSは大荒れ?

私は2020年12月31日でSNSを全てやめてしまったのですが(辞めた理由については今後、別記事にしたいと思います)、英語問題作成所のメンバーから「SNSは結構荒れています」と連絡がありました(彼らは新しい執筆案件のために、共通テストの内容を徹底的に分析中です)。

SNS上では「問題が難しかった」「試行調査と全然違う」という声が多かったそうです。

2020年は色々なことがあり勉強も上手く進められなかった受験生も多いでしょうから、その中で、今回の英語の問題は厳しかっただろうなとは思います。また、英語の先生方も初めてのテストということで指導に悩まれたと思います。

私自身は「どんな問題が出題されても点数を取れる力」を養成することが講師の役割と考え(テクニックも大切ですが、そこに主眼を置いてはいけないと思います)、常にそこを目標として試行錯誤しながら、情報交換しながら日々の授業に取り組んでいます。

私は日本の学生が皆英語を得意になり、バンバン英語で発信できるようになってほしいと本気で思っています。そのためにも、まずは東進ハイスクール・東進衛星予備校で私の授業を受講してくれる生徒の皆さん、公開授業に参加してくれる生徒・保護者、アドバイザーを務める学習塾、英会話・ビジネス英語セミナーに参加してくれる方々など、私の周りの人々が英語好き、得意になるようにしっかり指導していこうと改めて思いました。

次のコラムでは、共通テストlisteningや、今後の英語の勉強の仕方について書いていきます。

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