私、武藤一也は大手予備校での講師、参考書執筆、学習塾経営の他に、「音読メーター」というアプリも開発しています。
累計音読数2,300万語(2020年7月17日現在)を超えるほどのアプリになり、多くのユーザー様にご利用いただいていますが、ここに至るまでは苦労の連続(まだまだ苦労は続く)、大変な日々でした。
今後、アプリ開発を考えている方もいるでしょうから、その参考になればと思い今回、記事にしてみます。
開発のきっかけ
音読メーターのアイデアを思い付いたのは2018年春のごろです。
当時から、「英語はきちんと音読することが大切!」という指導をしていたのですが、ふと、「それって本当かな?」という疑念が浮かびました。
実際、きちんと音読をしていた生徒の成績は伸びていたのですが、「何をどのくらい音読したら、どれくらい成績が伸びるのか」、つまり、エビデンスがありませんでした。エビデンスが無いと、生徒がきちんと音読しているかどうかを客観的に判断する指標がなく、効果的な指導ができないと考えました。
そこで、生徒の音読を可視化し、音読量の累積データを取り、音読の正確さも分かるサービスを探しました。
しかし、当時、日本にそのようなサービスはありませんでした。自分の理想に近いサービスが見つけられずとても残念でしたが、私には生徒の音読数を管理するアプリ・システムがあれば英語の学習がより効率的になる!との信念がありました。
なので、
「既存のものが無いなら自分で作るか!」
と気軽に考え、アプリ開発を進めていくことにしました。
アプリ作成開始
「アプリを開発しよう!」と思っても、全くノウハウはありません。そこで知り合いを色々と当たり、ある制作会社と出会います。
結論から言うと、その会社での開発は頓挫。先方の納期遅れに加え、技術力不足で仕様書と異なる低品質のアプリが部分的に出来上がっていました(結局完成しなかった)。
実際、私の顧問弁護士によると、制作会社の納期遅れ、製品の質、で揉めることは結構多いみたいです。これからアプリ開発を依頼しようと思っている皆さん、制作会社の見極めは重要です。
数百万のお金が飛ぶ
アプリは完成しなかったので制作費の返金を求めましたが、これは色々とありました。
アプリ自体は全ての要素がきちんと組み合わさって動くわけです。例えば、車を作るとしても、エンジンの一部だけでは、どうしようもないわけです。ボディも、ホイールも、座席も、フロントガラスも必要ですよね。
それらが組み合わさっていない車は、車としての機能を持っていません。アプリも同じです。
私としては、形になっていないアプリなので返金を求めましたが、制作会社はエンジニアを稼働させて(一部とはいえ・低品質とはいえ)作っているわけです。なので、その部分の費用を求めてきます。
最終的には私も、制作会社も痛み分けということになりましたが、この時点で1年近くが経過し、成果物が何もないのに数百万のお金が飛びました。
数百万無くなった上に、振り出しに戻ってしまい、相当凹みました。
アプリのダウンロードはこちらから
音読メーター「第1回全国英語音読大会」を開催しました。
